ドラマ『BORDER(ボーダー)~衝動~検視官比嘉ミカ』感想

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2017年 日本

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『BORDER~衝動~』を観ました。

 

比嘉が主人公のスピンオフ。石川と出会う前の比嘉が描かれてます。

 

この「衝動」には、石川は出てきませんし、比嘉には死者と対話する能力がないので、ドラマ本編とは少し毛色の違った話になっていると感じました。

 

ただ、「死者の声を聞く」という、シリーズのコンセプトはこのスピンオフにも受け継がれています。

 

比嘉は比嘉なりのやり方で、死者の声を聞こうとします。

 

持ち前の観察眼を活かして、目の前の遺体の傷跡やケガから、死者の身に何が起こったのかを明らかにしていきます。

 

この「衝動」では、比嘉はまだ検視官になっておらず、大学の助手として働いています。しかしいつになってもアシスタントしかさせてもらえず、自分の力を発揮できずにいました。

 

本編ではキレ者の比嘉ですが、「衝動」ではその実力を持て余しています。

 

その理由は、比嘉が師事する教授の浅川が、比嘉に責任ある仕事させずに、いつまでも自分の下に置いているためなのでした。 ちなみに浅川役は石丸乾二(『半沢直樹』で意地悪上司の役をやってる人)。

 

浅川は比嘉の見解を自分の見解として公表し、比嘉の意見を自分の意見としてTVで披露します。つまり学識の横取りです。浅川は比嘉の力を借りて、地位と名声を手に入れていました。

 

比嘉は、そんな浅川に対して不満と不信感をつのらせる日々を送ります。

 
 

そんなある日、浅川に「殺人事件現場を独自に捜査する」というTV局からの仕事が舞い込みます。比嘉はアシスタントして同行することになります。

 

道中、浅川から「現場で気が付いたことがあったら、すぐ私に伝えるように」とクギを刺される比嘉。この男、比嘉を利用する気満々である。比嘉はそれに気づきながらも、黙ってついていきます。

 

現場に入ると、刑事の前で凡庸で穴だらけな推理を得意げに披露する浅川。しかも威張り散らりながらというオマケつき。

 

そんな浅川とは対照的に、緻密に事件当時の状況や、被害者の状況を洗い出し、様々なことに気が付く比嘉。

 

そしてついには浅川と見解が割れ、浅川の逆鱗に触れてクビを言い渡されてしまいます。

 

が、比嘉はもともと浅川の元から去るつもりだったため、むしろ渡りに船なのでした。自分の見解・意見・学識を浅川に横取りされることに、嫌気が指していたのです。

 

その後は、比嘉の観察眼に目をかけていた中澤刑事(工藤阿須加)から捜査協力を要請される形で、じっくり腰を据えて事件を検証していきます。

 

と思いきや、浅川から邪魔されたり、巧妙に比嘉の学識を横取りされたりして、スムーズには事が運びません。

 

そうこうしているうちに、事態はさらなる展開を見せ…

 

「衝動」所感 

 

この「衝動」はもともと、『BORDER 贖罪』の直前にTV放映された話です。

 

当時リアルタイムで観た人は、まずこの「衝動」を観て、

 

「BORDERシリーズが戻ってきたぁァァー!!」

 

とテンションを上げ(たぶん)、それからシリーズ完結編である「贖罪」へと突入していったわけです。

 

つまりこの「衝動」はいわば、メインディッシュに対する前菜のような役割の話なのでした(放映当時)。

 

で、一方の僕はと言うと、「贖罪」を先に観てから、この「衝動」を観ました。なので、残念ながらそういう「前菜→メインディッシュ」のような流れで「衝動」と「贖罪」を堪能することはできませんでした(笑)。

 

それはともかく、比嘉は検視官になる前、ブラック上司に悩まされていたことが判明します。

 

この「衝動」序盤の比嘉は、ドラマ本編ほどには気が強くなく、浅川にいいように利用されてしまっています。

 

後に、立花の脇腹にグーパンかましたり、立花の顔に消しゴム投げつけたり、立花の顔にスティックのり投げつけたり、立花に…(以下略)、というバイオレンスさを発揮する比嘉に比べると、だいぶおとなしいです(笑)。

 

ドラマ本編の比嘉がツンケンしているのは、浅川との一件があって、「女だからとなめられないように」という気持ちが強く出過ぎて、ああいうキャラになってしまったんでしょう(と思うことにしますw)。

 

ちなみに「衝動」の全体的な感想を言うと、スピンオフだからしょうがないんですけど、やはり石川などのメインキャストが出てこない分、どうしても別ドラマを観てる感覚になってしまって、そこだけ物足りなかったです。

 

ただ、純粋にサスペンスものとして観ると良作でした。サスペンスものに大事な要素である「意外性」が盛り込められているからです。

 

ちなみにサブタイトルの「衝動」の意味は、最後まで観ると分かるようになっています。

 

評価:★★★★☆(4/5点)

 

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