おススメ国内ドラマ『BORDER(ボーダー)』~感想~

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2014年:日本

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ドラマ『BORDER(ボーダー)』をみました。

 

ジャンルとしては刑事サスペンス。

 

ただし、普通の刑事モノとは違うのは、主人公が「死者と対話できる」という点。おもに殺された被害者たちと対面し、会話を交わします。

 

といって、単純に「特殊能力を持つ主人公が、どんどん事件を解決する話」では終わらないのが、このドラマの特徴です。

 

どう転ぶか分からない脚本、緊迫感の漂う世界観、迫真の演技など、ドラマを面白くさせる要素が詰まった力作です。

 

死者との対話

 

ドラマ冒頭、あることがきっかけで、主人公・石川(小栗旬)の前に死者が現れるようになります。死者は石川にだけ見え、石川とだけ話ができます。

 

刑事の石川は、「事件に遭った被害者から犯人の情報を聞き出せる」という、巨大なアドバンテージを手に入れます。

 

が、一見無敵に思えるこのアドバンテージ、万能ではありません。なぜなら、殺された被害者から「犯人が誰なのか」を聞き出せても、証拠がなければ逮捕できないからです。 

 

主人公・石川は、そのジレンマに苦しみながら、だんだんと精神がすり減っていってしまうのです。

 

ちなみに死者は事件の被害者とは限らず、自殺した犯人の時もあります。そして、火葬されるまでは、その姿を現すとのこと(てことは火葬しない国の死者は、土葬されるまでだったりするんだろか?)。   

 

主人公の孤独な戦い

 

主人公の石川は孤独です。

 

死者の姿が見え、死者と話ができるのは、石川ただ一人。そして「死んだ人が見える、話ができる」なんてことは、他人には打ち明けられない。

 

殺された死者から、犯人の情報を聞き出して捜査を進めようとしても、周囲の人間からは理解されません。「一体何を根拠にそう思うのか」と、班長の市倉(遠藤憲一)や、同僚の立花(青木崇高)から、いぶかしげな目でみられます。それがまた石川の孤独感を増すわけです。

 

唯一、検視官の比嘉(波瑠)だけが、石川の身に何かが起こっていることを察知し、石川も比嘉に対しては心情を打ち明けることがあるものの、死者が見えることまでは話せません。比嘉も、さすがにそこまでは分かりません。

 

そのため、他の人たちよりは距離が近いけど、この二人の間にもまた、壁があります。

 

そんな石川の孤独感を、表情や、目つきや、わびしげな立ち姿といった形で、小栗旬が好演しています。全身を使っての演技です。良い俳優はセリフなしでも、観る側に色々なことを伝えてくれるものですが、このドラマの小栗旬はまさにそんな感じです。彼の真骨頂はこういうシリアスな役なのでしょう。   

 

狂気を帯びてゆく主人公 

 

死者と直接対話し、死者の痛み・悲しみ・悔しさに触れるようになったことで、悪を憎む気持ちが強くなり、死者の無念を晴らしたいという思いに強く駆られるようになる石川。

 

その思いが強くなるあまりに、裏社会とつながり、違法まがい(というか違法)な捜査手法も取るようになり、だんだんと手段を選ばなくなります。

 

「犯人を追い詰めるためなら、どんな手段も使ってやる」

 

と、さながらダークヒーローの様相を呈するようになります。

 

クールかつシリアスな世界観

 

このドラマ、全体的にクールでシリアスな空気が流れているのが自分好みでした。

 

主要キャラは皆、淡々とした口調で、普通に落ち着いて話します。かつ、常に緊迫感が漂っていて、決して退屈しない、そんな作品です。

 

また、毎回ハッピーエンドで終わるとは限らないので、先が読めません。そういう作品は、やはり観ていて面白いです。毎回「今回はどうなるんだろう」という期待感が生まれます。

 

といって、シリアス一辺倒というわけでもなく、第5話のようにほっこりする内容の話もあります。個人的には、第2話、第5話、第7話、第9話が特に面白かったです。

 

「死者と対話できる」という、ややもするとチープなものになりやすい設定ですが、演出・脚本が良いので、そう感じさせない内容です。「死者」の話ということで、観ていて切なくなるというか、心を揺さぶられる話が多いのが特徴です。

 

これはおススメのドラマです。 

 

ちなみにドラマ本編としては全9話で、そこでいったん話は終わるのですが、その後にTVスペシャルとして続編「BORDER~贖罪~」が製作され、それをもって完全版のような形でドラマが完結します。(※完結編「BORDER~贖罪~」についての感想は、次回書きます)

 

ちなみにタイトルの「BORDER(ボーダー)」の意味は、ドラマ本編の最終話まで観ると分かるようになっています。

  

評価:★★★★★(5/5点)

 

 

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