【映画】『君の名は。』~圧倒的な映像美と高いエンタメ性を持つ名作~

f:id:ramsyo:20171120001710j:plain

公開:2016年 日本

 

2016年に、一世を風靡した作品です。

 

新海誠監督の織りなす映像美に、エンタメ性の高いストーリーが加わるという、まさに鬼に金棒といえる本作。

 

当時、劇場で観ましたが、一年ぶりにブルーレイで再鑑賞しました。

 

圧倒的なテンポの起承転結でたたみかける

 

序盤から、中盤の怒涛の展開、そしてラストへ至るまで、ハイテンポで話が進んでいきます。なので観る側は退屈しません。

 

まず序盤は、男女が入れ替わったことによるドタバタ劇。

 

東京の都心部に住む主人公と、山奥の湖畔にある田舎町に住むヒロインという、性別だけじゃなく、生まれ育った環境も対照的な二人。その二人の身体が、なぜか知らないけど、入れ替わっているというところから話が進んでいきます。

 

はじめはヒロインの三葉をメインに話が進みます。三葉は「糸守」という、湖のほとりにある坂の町に住んでいます。美しい町です。

 

ある日、三葉が学校へ行くと、何やら周りの反応がおかしいことに気づきます。友人は自分の記憶にないことを言うし、ノートには書き覚えのない「お前は誰だ!?」の文字。

 

そこから、今度は三葉が東京の男子高校生・瀧の身体に乗り移ることによって、徐々に何が起こってるのか理解していきます(最初は夢だと思い込んでスルーしますが)。

 

三葉と瀧がお互いの存在に気付くと、ノートやスマホを使ってお互いに意思疎通を取るようになります。このくだりはテンポがよくコメディタッチで描かれていて、楽しく観れます。

 

で、この序盤だけを観ると、この楽しい雰囲気がこのまま最後まで続くのかなと思うのですが、もしそれだけの作品だったら、この映画があんなにロングヒットすることはなかったでしょう。

 

中盤で、話が大きく展開します。

 

僕は「面白い映画」に大事な要素の一つとして「意外性」があると思っていますが、この作品はまさに、その要素を兼ね備えています。

 

中盤以降の急展開は、間違いなく311を意識したものです。

 

奇しくも、同年公開のシン・ゴジラにも、311を意識してると感じるシーンやネタがありましたが、こちらはよりストレートにその要素を盛り込んでると感じました。

 

「大切な人がある日突然いなくなる哀しさ」

「あのとき、こうしていたら…という後悔」

 

これはいつの時代にも、どの国にもあり得る普遍的なテーマです。今の時代の人にしか分からないネタではなく、10年後20年後の人が見ても共感できるテーマです。

 

つまり「普遍性」というやつですね。この「普遍性」もまた、多くの人に受けいれられるために必要な要素です。

 

新海監督による圧倒的な映像美

 

この作品がヒットした要因の一つとして「劇場に足を運ぶ価値のある作品」だったからというものがあると思っています。

 

なにより新海誠監督の織りなす映像美が、そう感じさせてくれます。

 

ヒロイン三葉の地元「糸守」の風光明媚な美しさ、瀧が住む都会の光景を明暗を絶妙に描き分けて美しく描く、などなど。

 

映像が素晴らしいと、劇場まで足を運んだ甲斐があったと思えます。映画館の良さって、大画面で映像を楽しめることにあるからです。実際、僕は当時、満足しながら映画館を出ました(笑)。

 

そして、様々な要素を詰め込んでる割に、エンタメ性を損なってない脚本も見事です。 ふつう、2時間程度の映画にあれこれ色んな要素を詰め込みすぎると、話が散漫になったり、テンポが悪くなったりするものですが、この作品にはそれがありません。

 

★★★ 

 

ラストシーンについては、僕はあれでいいと思います。

 

細けぇこたぁいいんだよ!

 

二人があのあと幸せになれたんならな!!

 

って思います。

 

それまでさんざんすれ違っていた二人です。最後くらい報われたっていいじゃないか、と。

 

あそこで「すれ違ったままエンド」っていうのも、それはそれで切ない余韻が残って悪くはなかったとは思いますが、この映画の場合は、あのラストがベストだと思います。

 

綺麗に終わるのがいいんですよね。 

 

評価:★★★★★(5/5点)